1日目の夜。大きな三毛猫がやってきて言いました。

「シューマンのトロメライを弾いてごらんなさい」

セロの下手くそなゴーシュは、足ぶみをして怒りました。

2日目。3日目。真夜中になると、

ゴーシュのところへ奇妙な客がやってきます。

そして演奏会の夜。

セロの下手くそだったゴーシュは

舞台の真ん中で拍手につつまれていました。

 

 

宮沢賢治  「セロ弾きのゴーシュ」

 

 

宮沢賢治  「セロ弾きのゴーシュ」