子どもは大人に憧れる。

だから少しだけ背伸びをする。

老人の中には故郷がある。

だからずっと少年のまま、夢を見る。

正直で不器用な人間たち。

だからこそ愛しい物語がある。

トーベの優しさはさらりとして気持ちがいい。

見せつけたり押しつけたりしない。

だからこそ深い愛情を感じるのです。

 

 

トーベ・ヤンソン短編集  「黒と白」