何千何億年前に生まれたかもしれない火山弾

  ただ静かにどっしりと

  些細なことには怒らず威張ることもなく

  いつもニコニコと笑っている

小さなものたちは、そんな火山弾を馬鹿にしていました。

そして最後になってはじめて、立派な火山弾だったと知るのでした。

 

 

宮沢賢治  「気のいい火山弾」